映画『Athena』

旅の記録からは若干外れてしまいますが、

今回は昨晩鑑賞した映画のお話。

Netflixで公開されているフランス映画『Athena』です。


煌びやかなパリやフランスの持つイメージとは違う現実の一面。

スピード感があって見やすい作品ですが若干激しい描写もありますので、

苦手な方は要注意です。



映画『Athena』

SNSで拡散された事件動画。

それをきっかけにバンリューの若者たちは暴動を起こす。

そして郊外の公営団地は警察と若者たちとの戦場へと変わっていく。。。


フランス映画で度々舞台となるいわゆる「バンリュー」は、

郊外の公営団地。


物語の中心は、

それぞれの思いや立場を持つ3人の兄弟と、

バンリューの若者たち、

逃げ惑う団地住民、

経験が少ないゆえに戸惑う若い警官。


登場する人物の視点がそれぞれ描かれ、

複雑な思い、思惑が、

交差して、絡まって、

思いもよらない方向へ物語は転がっていく。。。


映画全体を通して1カット長回しを多用した構成で、

臨場感溢れすぎて窒息しそうな作品。

ほぁ〜〜っ (X o X!)

特に冒頭の10分長回しは

流れるように視点が入れ替わる不思議な映像。

タイトルにもある女神アテナのフクロウ目線か!と後に気づきました。

夕暮れじゃないから違うか?(勝手な解釈です)


以前、たまたま読む機会のあったフランスの近未来小説「服従」。

この小説の舞台は2022年パリ。

街中で暴動やテロが頻発しているなか行われるフランス大統領選挙。

フランスが抱える問題である、移民、極右政党、テロ、暴動。

『服従』では街中のテロや暴動は細かく描写されず、物語は静かに展開していく。


映画『Athena』は小説『服従』一部を切り取ってズームしたらこんな感じなのかも。

『服従』のアナザーストーリーのような、

はたまた現代版『レミゼ』のような!

服従の対極にある迎合しない全面戦争。


近い将来起きうるかもしれない予感を孕んだ

とても考えさせられる映画でした。

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