ほんの一匙の甘い蜜も劇薬も、、、

『Herbei , herbei, was L'offel sei,,, 』

by Hermann Junger


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鍋の中で煮立ったスープを掻き回す「おたま」


ひと掻き、ひと掻きと鍋底から掬い上げるその姿は

まるで時代そのものの大きなうねりを生み出しているようにも見える


それは、ある時には戦争だったりする


ほんの一匙の甘い蜜もあれば

劇薬もある

希望や憧れ、あるいは歴史や事件といった「大きな物語」


けれど、その大きな物語の狭間には

そこに生きた誰かの「小さな物語」が、無数に存在している


戦争という巨大な物語の時代を生きたひとりの作家が集めたスプーン


機能として見れば、どれも同じ「スプーン」

けれど、その一本一本には

それぞれ異なる時代があり

異なる土地があり


そして、誰かの暮らしがある


違う時代に生まれ

誰かの手に握られ

誰かの食卓に置かれたスプーン


そこには、きっと誰にも知られることのなかった

小さな物語が宿っている


そんな「小さな物語」たちが集まり

ひとつのコレクションを生み出した


『Herbei, herbei, was Löffel sei...』

by Hermann Jünger


……とか、長々と言ってみました(笑)


先日、ふらっと立ち寄った都内の古書店で手にした一冊

不勉強ながら、Hermann Jünger――

ヘルマン・ユンガーという作家のことは

この本を手にするまで知りませんでした

ただ、まず目に入ったジャケットが素敵だったので購入

ところが、これがとんでもなく素晴らしい一冊でした

ドイツの彫金作家であり

宝飾デザイナーでもある Hermann Jünger

彼が世界中から集めた

個人のスプーン・コレクション

御開陳!


HiからLowまで♪


素材も、かたちも、つくられた時代も

生まれた場所も実にさまざま


けれど、どれも等しく「スプーン」

そして、その一つひとつに

それぞれの物語がある


これは、単なるスプーンのコレクションではなく

彼が作家として見つめていたもの

あるいは、その作品の真髄や哲学までもが

少しだけ覗き見える一冊なのかもしれません


いやぁ、いい買い物をしていますね

こうなると次は

彼自身の彫金作品も観てみたくなります


そして僕も今回

またひとつ「いい買い物」をしましたとさ


おしまい。❤︎

gsrrb930 BROCANTE/古道具

gsrrb930 Dai Aoki 青木 大 2008年より、フランスを中心にヨーロッパのブロカント、アンティークの買い付け/販売を行っております 当HPにて、販売商品やコレクションをご紹介します